・インターンシップ生:しほっち
・インターンシップ期間:2025年10月~2026年8月
●インターンシップを始めたきっかけ

私は、若者が主体的に居れる居場所づくりに貢献したいという一つの目的を持ち、2025年10月から、ゆ〜くるでのインターンシップを始めました。
私は小中高と公立の学校教育を受けてきましたが、通して自分の権利が侵害されていると感じる場面がありました。例えば、髪型、服装の規制や、少し校則から外れることをしたら怒号を受けたり、たまに先生の気分で怒られたりすることです。
このような経験から、私は1人の若者として、社会に対して無気力感を感じていたのだと思います。
しかし、無気力に苛まれると同時に、子ども・若者をはじめとし、障害を持つ人々、LGBTQの人々、外国にルーツを持つ人々など、社会で周縁化されやすい人々が、自分たちの声を小さくてもあげることができる居場所が必要だと感じていました。
私は大学で社会心理学を専攻しています。留学先ではLGBTQをはじめとする周縁化される人々の、居場所とメンタルヘルスの関係について研究したいと考えていました。
そのような中、ゆ〜くるでは、対等な立場で子ども・若者の主体性や価値観を大切にして居場所活動を行っているということを知りました。
ゆ~くるで居場所づくりの運営をしてみたいと考え、インターンとしての活動を始めることになりました。
●ゆ〜くるでしたこと

ゆ〜くるでしたことは多岐にわたります。例に挙げてみればこんなこと。
・にんじんの葉の天ぷらを作る
・にんじんの芽を育てて腐らせる
・編み物をする
・ゲームに負けて叫ぶ
・読書会をする
・ぼーっとする
・ヨーヨー
・韓国の餅の話をする
・踊る
・ラジオ収録をする
・相談を受ける
・料理を手伝う
・妖精のドアを作る
・卓球の審判をする
・カラオケ
などなど、これ以上にもたくさんありますが、自分のしたいことや他の人のしたいことが混ざり合って、一緒にいることが楽しかったです。
記憶に残っていることはたくさんありますが、特に好きなのは編み物をしている時間です。私は編み物が趣味で、ゆ〜くるにも編む道具や毛糸を持っていきました。
編み物をしてみると、たまにみんなも編み物してみようかなと近づいてきてくれるので、教えたり、自由に編んでみたり、毛糸を触ってみたりしていました。編み物の良いところは、話さなくても一緒に時間を過ごせて、なんか心地いいところ。
「黙々と作業をして、ゆったりと時間が流れる時が、ゆ〜くるに増えても良いなと思って始めましたが、これからどうなっていくでしょうか」と、インターンを始めた当初に感じていました。
●ゆ〜くるに来て、驚いたこと

まずゆ〜くるに来て驚いたことは、ゆ〜くるにはルールといったルールがないことです。ゆ〜くるにあるルールは、「楽しんだほうがいいやん!」と「周りの人のことを考えて使おう」の二つだけ。
私はこれまでルールがあるからこそ、人々が安心してその場に参加できると考えていました。しかし、ゆ〜くるに来て感じたことは、みんなが安心して過ごせるように話し合える場があるということです。
月に一度、運営について話し合う「YYみ〜てぃんぐ」をはじめとして、ゆ〜くるでは対話をする機会がたくさんあります。
ルールがないから無法地帯になるのではありません。ルールがないからみんなが考えて、対話を繰り返して、都度何かすることを決めたり、決めなかったりするような文化があるのだと思います。
また、ケンカをすることが悪いことではないと考えている人が多いことも、驚いたことの一つです。
ゆ〜くるでは「大人同士」・「若者同士」・「大人と若者同士」でのケンカが始まることがあります。そのきっかけは様々ですが、私にはみんなのケンカが、とても生き生きしているように感じました。
私にとって喧嘩は、一度してしまうとその関係の破綻を意味するものであり、大人と若者の関係性であれば尚更、決して「してはいけないこと」だと感じていました。

しかし、ゆ〜くるでのケンカの観察を通して、いくつか気づいたことがあります。
まず、ケンカは関係性の終わりではなく、ケンカをしても関係性の修復ができるということ(ゆ〜くるではそんな安全なケンカが安心してできるということ)。
次に、ケンカは対等だからできること。
特に大人と若者のケンカだったら、それまで対等な関係性を築こうと努力をしているから、または対等だと感じているからこそ、そのケンカは起こったことなのだと思います。
ゆ〜くるでは、そのような安全性と、対等性があるからこそ、ケンカの文化が育ちつつあるのかもしれません。
●ゆ〜くるに来て、気づいたこと

ゆ〜くるに来て、「子どもや若者が自由に過ごし、主体となって活動できるのは、どのような場所なのだろう」と考えていました。
それは、若者が発した声、そして発さなかった声に耳を傾け、対話を重ねて対等でいようとする場を作ることなのかもしれない、と考えるようになりました。
そして、ゆ〜くるで過ごすうちに、私にとってもゆ〜くるは安心して過ごせる居場所になっていたように思います。
●これから

私は、2026年の8月をもってインターンとしての活動を終了し、9月からポルトガルとアイルランドに留学します。留学先では移民・難民のLGBTQの人々の居場所とその心理的影響について研究します。ゆ〜くるで得た、居場所づくりの知見を研究や、自分の生活に生かしたいと考えています。
今までありがとうございました!